胃体部のひだが広がらない

 スクリーニングの観察で胃体部の伸展がいまいちなことがあります.

病気が見つかる頻度が少ないため,「まーいいか」と流していませんか?

若い女性で鳥肌胃炎があれば未分化癌が隠れているかもしれませんし,最近の胃底腺型胃癌ももしかしたらあるかもしれません.可能な限りひだを延ばして観察しましょう.

原因

  • 患者がげっぷ(曖気)して空気がたまらない
     どうしても過送気となるとげっぷがでてしまいます.特にヘルニアがあるとその傾向が強くなります.げっぷをさせると患者の検査の受容が低下するためできるだけ避けたいです.
  • 送気が足りない
     そりゃ無理です.げっぷを恐れてるならまだしも,面倒くさいため送気が足りていないことがあります.疲れてくると観察が甘くなるのは分かります.
  • 胃体部の病気(癌)がある
     頻度的には稀です.基本的に食道胃接合部を越えた瞬間に分かります.残渣があったり,ぼーっとしていると気づかないこともあります.早期のIIcや悪性リンパ腫なんかは胃体部の伸展には影響しません.

対策

  • 胃体部大彎に病気があるかもという前提で観察する
     最後の項目とも関連しますが,前庭部から胃体部小彎の病変の頻度に比べ,胃体部大彎はポリープぐらいしか見ません.どうせ見落としても影響ないしと思わずに,前回指摘されなかったポリープを見つけてやるぐらいの気持ちでやりましょう.
  • げっぷを生じるぎりぎりの空気量を意識する
     理屈はそうなんですが,これが一番難しいです.ESDや止血などの処置中も送気量を意識して,胃が伸展しているなと思ったら送気を緩めましょう.また送気量が多い時に急な操作や無理なファイバー押し込みはげっぷを誘発しますので慎みましょう.
  • 仰臥位にしてみる
     以外に仰臥位にすると大彎への重力が逃げて,広がりやすくなります.顔は左向きのままゆっくり仰臥位気味にしてみましょう.これは胃内に残渣がある場合も有用です.右側臥位まで変化させることは私はあまりしません(面倒くさいから・・・)
  • 自分の観察が雑になっていないか常に意識する 
     大彎に限らず,検査中に意識が吹っ飛んでると何があっても見落としてしまいます.慣れれば無意識?でも検査だけでなく写真も撮ることができますが,細かいところは観察していません.当直明けで寝不足のこともあるでしょうし,昼ご飯が気になることもあります.自分が集中できていないと感じたら,自分に喝をいれましょう.
     どこかでモニターの四隅を順番に見ていくと集中力が増すみたいな記事を読んだことがありますが,うろ覚えで,本当かどうか不明です.私はたまにやります.

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