デバイスを出し過ぎない工夫

  ESDなどの処置のデバイスを出す時に,処置具を勢いよく鉗子口からでて,粘膜を傷つけたり,穿孔しそうになったことはありませんか?

Tomorrow
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私はあります.

  ERCPの場合は鉗子起上があるため,鉗子起上を立てておくことで,デバイスが起上装置に当たり,デバイスがもうすぐ出るところまできていることが分かります.もし,鉗子起上を立てずにデバイスを出すと,後方斜視鏡では視野角外にデバイスが出てしまうため,非常に危険です

 直視鏡では視野角外にデバイスが出ることはないですが,勢いよくデバイスを出してしまうリスクがあります.デバイスを画面を見ながら出す時に大体10から15cm程度のストロークで入れていくと思いますが,ちょうど内視鏡から出る辺りでフルストロークでデバイスを出すと当然ながら内側の粘膜に当たってしまうことがあります.

 出そうだなと思ったらデバイスを送り出すスピード本当は遅くしなくてはいけないのですけれども,内視鏡医はせっかちな人が多いので,うっかりデバイスを勢いよく出してしまって粘膜を傷つけたり,まれですけど穿孔が生じたりします.

 ゆっくりやればいいのに,内視鏡医はなぜかデバイスを急いで入れ替えようとします.

Tomorrow
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 大した時短にもなりません・・・


 勢いよくデバイスを出さない工夫

 デバイスについているシールを使う.

 意味が分からない人も多いかと思います.デバイスについているシール(正式な呼び名は不明です)は,患者カルテなどに貼る施設もあるかもしれませんが(昔はコスト管理のため貼ってたこともあります),基本は捨てられます.たまに送水ポンプを内視鏡用とデバイス用の2個使うと,どちらかにマークシールとしてデバイス名のシールを貼ったりしていました.

デバイスについているシール
内視鏡台に貼っておく(助手の手によくくっつきます)

 わたしはデバイスが内視鏡から少しでる程度の状態で,鉗子口の指がかかる付近にこのデバイスについているシールを貼ってます.

 それにより,デバイスがそろそろ出そうになると,手元(主に右手の甲)にこのシールが当たります.それによりデバイスがもうすぐ出ることが分かるので,デバイスの送り出しをゆっくりにしています.難点は見栄えが悪いことと,濡れるとずれてくることです.過信し過ぎると,濡れてずれた場合に危険なことになることがあります.

デバイスが出すぎない工夫(Device with label)

 ほかのやり方と組み合わせて使う必要があります.

 また,このシールは左手のみでデバイスを操作しなくてはならない時に引っかかりになって少しやりやすくなる効果もあります.

助手との距離感

 そろそろデバイスが出そうになると,助手との距離が物理的に近くなります.それによりデバイスが出そうな状態にあることを察知します.

デバイスを送り出した回数をなんとなく数える.

 内視鏡は1m以上あるため,数回のストロークでデバイスが内視鏡から出ることはありえません.10回前後ストロークしたらさすがにそろそろだなと思うべきです.

アングル部分でのストロークの抵抗の変化

 鉗子起上ほどではないです.強いアングルをかけている状態ですと,アングル部分をデバイスが通過するときに抵抗感が増加します.

 そもそも,急がなければいい.

  その通りですが,難しいことも同じ内視鏡医として承知しています.

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